ポップライフワークスブログ

群馬県東毛地区、または栃木県ふくむ両毛地区周辺(板倉、邑楽、館林、太田、足利、佐野あたり)を中心にマルチジャンルの創作活動をしているインディーズレーベル「pop-life-works(ポップライフワークス)」のブログです。

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【イラスト講座】絵の見方:前書き 17:05
 
第3水曜日という事で、イラスト講座ブログ版を行います。


今回から仕切り直しで、月一連載にして、絵に関する行程を以下の順を追って一通り説明したいと思います。(下の図は自分が教室で配っている一通りの絵を上手くする為の流れです)。





まず上の図に沿って、今回は「絵の見方」から説明します。絵の見方のポイントは、自分の見立てでは、細かく言うと下の6つに分解して説明します。



1.配色/構図 説明

2.技法 説明

3.独自性(個性) 説明

4.歴史(文脈/年代) 説明

5.アイデア 説明

6.印象 説明


これらを総合して、絵を「見る」という事を体系的に行います。当然、最終的には絵を見た時に印象(好きか嫌いか/良いか悪いか)が一番大事ですが、そのとっかかりが持てない方の為に、その方法論を今回書いてみる感じです。


基本的に絵に対する感覚は、見る事によって、絵に対する「土台」が出来ますので、重要度は「描く事」より遥かに上だと個人的には思っています。なので、最初にこの話からはじめてみたいと思います。


但し、絵の見方は、基本的に教える事が少なく、かける時間も「描く事」より少なくて済む事から、なかなか講義的に教える事が難しい所です。また「描く事」は(特にデッサンなどは)正解から逆算して方法論化する事が出来ますが、「見る事」は個別に問題の把握すべき点が違いすぎるので方法論化しにくい面が多々有ります。なので、絵の見方は一般化できる部分が少ないとは思いますが、補助線の為にも自分の見方をこれから説明を試みます。


そこで、とりあえず今回は、個別の具体的な項目でなく、ある程度全体の中で確定した話を中心に書いてみます。基礎的な事です。


まず、絵を見る際に、必要なのは「絵」があるという事です。当たり前すぎますが、「原画」という事で言うと意外と絵は世の中にありません。なので、このうち、絵を見るのに一番重要な場所は、言うまでもなく「美術館」になります。


幸いにも館林には美術館がありますので、近辺で絵を描いてる人はキチンと美術館に絵を見に行きましょう。興味ないテーマでもというか、興味ないテーマにこそ行った方が良いです。意外な出会いもあるので(価格も学割とか会員になれば安いです)。


また、イラストレーションの場合は、「書店」も絵を見るのに適した場所になります。


イラストの場合、印刷媒体が主役なので、書店の装画(表紙など)を広く見る事によって、体系的にイラストレーションの世界を知る事が可能です。但し、印刷が「作品」とはいえ、「原画」の方が情報量が多いので、出来れば、そっちを見られる機会があれば、見た方が良いです。美術館やギャラリーでそういう企画がある時は、出来るだけ、そういうものを積極的に見に行きましょう。


これはマンガに関しても同様です。最近はデジタル化してるので、原画の情報が知りにくいですが、その場合はデジタルの生データとかを見られれば、作業工程がより分かりやすく分かる場合もあります。原画は、印刷だけでは分からない事が分かりますので貴重な情報源になるでしょう(多分データもそんなに出回ってないですが、マンガ系イラストデータの場合は、ネットにたまに落ちてたり、touchというムック本とかでも見られます)。


この際、見る時に一番重要なのは、描く時と同じく絶対的な量です。これが一番重要です。


なので、プロを目指す人は、とにかく手当たり次第、絵という絵を目についた端から認識した方が良いというか、認識できるレベルまで「目」を持って行く必要があります。


この時、人間の認知は、自分の興味のあるものにしか反応を示さない傾向にあるので、意識しないと意外と目の前にある絵が「見えてない状態」にある事に注意しましょう。これは「絵」のみならず「風景」にも同じ事が言えます。要は観察力が大事です。目に入っても、頭に入ってなかったら見てないのと同じだと思って下さい。


ちなみに、ここまでで既に長い説明になってるので、既に絵を見るのめんどくさい感が出てしまってると思いますが、見る際は気軽に楽しんで見てください。根本的には絵を見て楽しめる事が最終的なゴールです(なので、いま現在、絵を見て楽しめる方はこの話は無視してください)。


また、最初に言っておきますが、ここで書く事は、基本的に子供にはあまり適用しない方が良いと思います。


子供がどの段階までを指すかはその子の個別の習熟度によるのですが、子供は、概ね素直にその絵が良いかどうかを先入観(バイアス)なく判断できますので、出来るだけ素の状態で絵を見てもらいましょう。それが基礎であり、のちの個性につながる事が多いので。


なので、誘導する部分があるとすれば、出来るだけ親御さんが良いと思うものというか、出来るだけ歴史的に「良い」という事が確定しているものを見せてあげると良いと思います。自分の教室などでも、そういう誘導をして、出来るだけ描くだけでなく、色々なものを見せて行こうという事は心がけています。


また、欧米の美術館レベルの無尽蔵に収蔵作品、または、一般的には無名クラスの作家でも見たらとびきり優秀という作品が大量に見られる環境があれば、「絵の見方」は、ほとんど考慮する必要は無いと思います。その場合、ただ見るだけで、絵の事が体系的に分かるのではないかと。


これは日本の漫画家がマンガの見方のメソッドを習得しなくても(実際には自然にしてるんですけど)、世界のトップクラスの作家になれるのと一緒です。逆に言うと、日本の子供の絵の見方には、ほぼ100%に近くマンガ(アニメ・ゲーム)によるバイアスがかかっています。これは、結構、日本の絵を考える時に大きな問題となるでしょう。(良くも悪くも)


日本の美術、イラストレーションの問題は、割りとそこにもあります。


ARTやイラストレーションは、欧米発祥の文化なので、相対的に日本は、欧米(の特に大都市など)と比較した場合に原画の物量等の問題で圧倒的に不利です。逆に言うと圧倒的に(日本式)マンガは諸外国に比べて習得が有利です。この環境の作用の中で日本と言う環境における絵の方向性が全体的に立ち上がってきています。


今回、書こうとしてるのは、それを補う為の補完的なメソッドです。それが次回からの方法だと、とりあえずは考えて頂ければ幸いです。


もっとも、基本的に、絵の見方にルールは無く、この絵の見方は、どう見ていいか分からない人の為に書いて行きます。


いずれにしても、一番重要なのは「量」を見る事です。そして、「原画」は生きた教科書です。この2点が重要です。



それでは。また来月!


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