ポップライフワークスブログ

群馬県東毛地区、または栃木県ふくむ両毛地区周辺(板倉、邑楽、館林、太田、足利、佐野あたり)を中心にマルチジャンルの創作活動をしているインディーズレーベル「pop-life-works(ポップライフワークス)」のブログです。

pop-life-worksイラスト教室@群馬県館林市NAGAMOTOWORKS図画工作ワークス

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やまとぢから 薮内佐斗司展:館林美術館 13:22
 
 館林美術館が展示替えになったので、今回も行って来ました!せんとくんでお馴染みの薮内佐斗司さんの展覧会です!


館林美術館


看板。


館内は、数々の立体作品が飾られていて、遊園地みたいな感じでした。大きいものから小さいものまで、バラエティに富んだ質の高い彫刻が並んでる様は圧巻です!!


展示の方法なども面白く、お勉強的にじっくりふむふむと見るよりは、親子連れや友人などと一緒に来て、わいわいと楽しめる感じの展示になってると思います!!


夜市前でさくっと見ただけだったので、もう一回ぐらい行って、じっくり見てきたいと思います!!面白かった!!


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バルビエ×ラブルール展@館林美術館 17:39
 
 遅くなりましたが、4月27日より館林美術館でバルビエ×ラブルール展がやっております!!


 アールデコ期のイラストレーター2人の共演という事で楽しみに見て参りました!!昔の絵ですが(というか、昔の絵だからこそ)、一応、イラストという自分の専門分野の絵で興味深すぎました!!


 内容は、バルビエとラブルールのイラストが大量に展示されていて、かなり見応えのある内容となっております。じっくり見てると一日時間がつぶせるレベル。


 個人的にバルビエの絵の方が好きでしたが、自分のやってる事はラブルールに近いのかなーとか思いつつ、いろいろ考えさせられる展示でした。結論としては、やっぱり、イラストレーション好きだなーと。


 バルビエは特に前半の方に飾ってある絵は、描写も細かくて、フォルムも確かで圧倒的な感じがしました。ただただ、凄いなと。


 後半の方がもしかしたら絵の評価としては高くすべきなのかもしれないけど(図録で見返すと後半のが良いなーとも思うんですけど)、自分は若描きの方が好きなのかなという感じもありつつ、とにかく技巧的にも素晴らしい面が多く、技術、大事だなと思いました。


 ラブルールの絵の方は、技巧的な面というより、割りとストレートに感情が出てるのかなというか、手がすっすっと出てる感じがして、そこが興味深かったです。


 結構、単色が多く、不思議な絵なので評価は分かれるのかなとも思いますが、最近、自分もボールペンやミリペンで描きなぐるような感じをやっているので(あとで本日の一枚がそういう路線になるかも)、見てて、なんかすっとするものがありました。参考になりました。


 全体的には、とにかく見応えのある展示ですので、機会あれば、とにかく見てみて下さい!


 そして、館林美術館は、たたら夢市近くですので、夢市の日(5/12)にでも是非!!


バルビエ


 買った図録とクリアファイル。絵は、ちょっと日本的な所もありつつ。。。




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石の鼓動 森亮太@館林美術館 21:12
 
 恒例の館林美術館の展示。今回は彫刻の森涼太さんの個展だそうです。館林生まれの方だそうです。ようやく行って来ました。


 展示は、割りと広い空間にセンスよく作品が配置してる感じで、かなり良い感じでした。


 作品は、シンプルにフォルムを追求してるものが多く、割りと抽象的な綱引き状態というか、二項対立的に緊張状態を作ってるものが多いのかなと。総じて面白いものが多かったと思います。


 しかし、今回は、展示の仕方が相当よくて、彫刻の見せ方という事にものすごく成功してるように思いました。一個一個見ても楽しいし。全体を見ても楽しいし。あと、建物の外から見ても、見えるようになってるのも粋だなって感じがしました。


 展示は、4月7日(日)までやってるみたいなので、よかったら皆様も是非。




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色めく彫刻@館林美術館 15:25
 
 遅ればせながら、館林美術館の展示見て来ました。今回は色のついた彫刻がテーマの展覧会。


 正直、彫刻はあまり興味がないので、あまり期待してなかったのですが、見てみたら、かなり面白かったです。


 面白かった理由の一つに立体という自分の知識の薄いところの展示だったので、単純に興味が湧いたというのもありました。やっぱり、表現領域の拡張とか考えたとき、立体の方がどう考えても良いよなーというような。


 とはいえ、自分の認識もそうでしたが、立体(彫刻)が平面(絵)よりあまり人気ないのも事実でありまして、その理由についても少し考えなくもないような。まあ、一番は、表現領域が拡張してるが故の接点の分かりづらさなんだと思いますが。


 このへんに関しては、アニメ系のイラストとフィギュア(或いはコスプレ)の関係とかの方が分かりやすく問題を提示してると思いますが、立体が良いのか、平面が良いのかというのは、表現側と受容側の綱引き関係にあるというか、かなり難しい問題なようにも感じます。鑑賞が高度化していくと立体の方が有利なんじゃないかなーとか、やっぱり絵の方が分かりやすいよなーというような。


 立体が一般的にどうしても弱いのは、まずもって、日常が立体だから立体は日常くさくなるというのが一番大きいと思いますが、それと共に大きさと背景の問題が一つにはあるのかなとは思います。


 立体の場合、どうしても立体故に360℃見られるように展示して欲しいし。それが正解だとは思いますが、それが故に背景が抜けて、目の置き所に薄いというのが一つ立体の人気をいまいち落としている一因なんだろうなーとは思いました。


 このへんは、村上隆さんの代表作「マイロンサムカウボーイ」なんかだと、フィギュア自体も大きくして、肌の塗りとかもフラットで表面積のインパクトも大きく、抽象的な背景美術もつけて視線をコントロールするというような展示をやっていたようですが(未見ですが)、なかなかそういう風に見せ方までコントロールするというか、相当練って、セットでやらないと立体を作品として見てもらうというのは意外と難しいのかなと思いました。館林の彫刻の小径とかも気がつけば面白いんですが、普段どうなんだ?というか、館林に限らず、全国的に公共スペースにある立体物というのが空気のようになってる感もありますし。


 とはいえ、展示中、寺社等の立体造形を写真で見せる展示もありましたが、そういうように切り取り方によって、むしろ見やすいというか、見えて来るというか、立体を平面的に面白く見せる方法まで考えると、やはり、立体の優位性は動かないような気も最近はしています。ていうか、写真に板倉の雷電神社がありましたが、あんな面白い造形があったっけ?って思い出せなかったり(あとでまた行ってみようと思いました)


 このへんは、今の時代における立体の在り方とも関係するというか、最近は、PC上で色んなものがミックス出来るのと、また、その反対にイベントや地域アートみたいな事が増えた事などもあり、結構、立体の需要というのも高まっている両面があるかなと。ゆるキャラが、着ぐるみ化するのに象徴的ですが。(これは正に大きさと見せ方=平面のイメージづくりの問題ですが)


 特にイラストレーションの分野は、どのみち全てがフォトショップ上に置換されるものが大半なので、立体を写真に撮る形なども目の置き所が多くて良いような部分も無くはなく。もしくは立体(或いは写真)とのコラージュとか、そういう事でビジュアルの情報量をコントロールする方法も容易にはなってるかなと(但し、手間は段違いにかかるので、なかなかマス広告レベルのものじゃないとやらないのですが)


 脱線しましたが、展示の話に戻ると、作品としてダントツで良いと思ったのは、ポンポンの「サント・カトリーヌ」という作品でした。


 皮肉にもこれは色のついてない作品ですが、質感とか情感みたいな部分で非常に来るものがあって、100年以上の前の作品なのに凄いなと。


 彫刻に関しては、やはり、色の問題をどう捉えるか?というのはあるんだろうと思っていて、それはそのままマチエールの問題にも至るんだろうなとも思います。立体の方が平面よりも複雑なマチエールを成立させるのが難しいのかなって感じもしますし。


 と言った問題に対して、今回の展覧会は色のついた作品を提示してたんだと思いますが、そういう中で、現代の作品も含めて展示してあったので面白かったです。ていうか、質感に関しては意外と出るんだなというか、特に、ポスターにもなってる平櫛田中さんの作品は凄いなと思いました。服の質感とかも、木彫りに着色なんですけど、遠目には布地にしか見えんなという感じで。


 ただ、やはり、それは服なら服面積、肌なら肌面積に対する質感なので、平面のインパクトに比べると薄いかなっていうか、細かいかなって感じもするんですけど。


 このへんで、西洋のロダン的な彫刻というのは彫刻ならでの質感でゴツゴツしててインパクトあるなーとは思いますが、あれはあれでもう定型化してる気はするので、既に面白くは無いよなーというような気もしています。というか、上野の美術館とかでよく彫刻だけ見ないで素通りする人多いと思いますが(自分も割りとそのタイプですが)。


 あと、このへんは、今の時代だと、当然ながら、インスタレーション的な事とも関わる話で、最後のカラフルな作品とかは正にそういう感じだったなーと。


 と、以上。だいぶ話が脱線してますが、かなり面白い展覧会だったので、お近くの方は、よかったら見に行ってみて下さい。12月2日まで。POP WORKS2012の前の週までですね。


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雪と氷@館林美術館 17:01

 現在、館林美術館で開催中の「雪と氷」展に行って来ました。


 暑い館林の夏にひんやりした展覧会といった感じで心地よかったです。


 最初に昔の氷文様の図柄が載ってる本があるのですが、こちらは昔の古河で本がつくられたらしく、へ〜という感じです。最近、館林美術館に行くと、近隣の色々な事が知れるので楽しい。


 個人的にお気に入りは、文字のうしろに氷文様の図柄をあしらった手紙で、今のデザイン文具の感じとかも近いぐらいオシャレな感じで。筆文字のうしろに氷文様の図柄が何ともカワイイ。


 中盤は、大きな絵がどかんどかんとあるのですが、どれも見応えがありました。雪の表現でも各人各様でいろいろ工夫が凝らされてて面白かったです。


 全般的にもクーラーの中、雪や氷の表現を見てると暑さも忘れる感じで、面白い企画展だと思いました。暑くて気分転換したい方などは、こちらに行ってみるのも楽しいと思います。


 あと、講堂の方では小学生の版画展もやっていて、そちらも見応えがありました。


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館林ジャンクション 23:48
 
 恒例の館林美術館の展示替えです。正直、館林での楽しみはこれしかないと言ったら過言ですが、館林に美術館があるのは有り難い限りです。というわけで、今日は下町夜市の会議前に、閉館ちょっと前ですが、駆け足で見て来ました。


 今回は、近隣の現代美術を集めた企画という事で、正直、自分は(日本の)現代美術は物凄く好きなんだけどあんまり好きじゃないというか、一時期ギャラリーとか美術館とかいっぱい行ったせいで見飽きてるというか、現代の(特に日本の)ものは自分の問題に近すぎて、Jポップを聴くように好みがハッキリ分かれてしまい、好きな作家に当たる率が低い所があるとか・・・


 ・・・と、まあ、色々な事を総合すると、なかなか今回の企画には期待が持てなかったりはしたのですが、見てみたら、思いがけず点数も多く、クオリティも高く、これはかなり面白かったです。普通に良い絵とかあって素直に楽しめました。ていうか、近隣にもこれだけクオリティの高い作品を作れる作家が結構いた事に先ず驚いたり。


 展示も美術館である程度スペースのある中での展示という事で、小さめのギャラリーとかVOCA展みたいな所で見るよりは、ある程度、表現領域が広く、時間も予算もあったのかどうなのか、単純に飾ったものが大半なのか、いずれにしても、見せてくれるものもかなり面白く出来てたのかなという事も思います。まあ、単純にクオリティのアベレージがある程度高かったからといった感もありますが。


 とはいえ、やはり、日本の現代美術は、この前見て来たポロックと見比べると、自分に問題設定が近すぎて、やはり、単純に好みで見るポイントが決まってきてしまう感じだなーとは思いました。理解できすぎるというか、何て言うんでしょう。やっぱり、Jポップを聴くような。


 あと、日本のものは昔のものを見てもそうですが、今のものを見ても真面目で真摯に取り組んでるような作品が多い気がするので、それはもちろん悪い事ではないのですが、それが美術館の傾向なのか、日本の傾向なのかは、微妙な所は少し感じますが、しかし、ある種の欧米のアートヒストリーの中での歴史的な作品と言われるものに見られがちな、どことなく隙のある感じというか、むしろ、その事で完璧さを強調してるような感じ(例えば、ポロックなんかモロにそうですし。マチスとか、デュシャンとかにしても)とは、ちょっと違う所にあるのかなという感じはしてしまい、そのへんの評価は、やはり、日本の美術館ならではなのかなーといった感も無きにしもあらずな感じはしてしまいます。逆に言うと、今回のものとポロックの作品を比べると、ポロックの方は前段階ではかなり真面目であったにしても、かなりいい加減なスタンスでより効率よく、物凄いものが出来てる感じがします。まあ、だから、最大評価を頂きました。となったのでしょうが。単にそれを才能と言うような気もしますが。



 あと、自分の問題としては、単純に絵画の問題に真面目に取り組んでしまうとイラストレーション感が出てしまうなーというのも感じたり。(逆に言うと、イラストレーションでこういう事やっても良いなーと思ったり)。


 ちなみに好みの問題で言えば、自分が好きなのは、やはり絵画なのですが、その中でも個人的には、森竹巳さんと亀山知英さんの作品も良いなーと思いました。長重之さんの立体も良かったです。


 と、いろいろ、なかなか、近隣の作家について書くのは難しいような感じも致しますが、企画としては、思いのほかと言ったら失礼ですが、凄い良かったので、4年に一回とか、3年に一回とか、これと同じ企画をそのぐらいのスパンでやってくれると、地元の現代美術作家たちにも刺激になるのかなーという感じもしました。ていうか、知り合いのトモコロとかも、こういう所に飾られてもイケそうだなーと思わないでも無かったし。こういう事で地元が湧いてくると良いなーとか。


 ていうか、なんか、最近、館林美術館の展示は地味ながら良いものが増えてるような気がします。お世辞じゃなく。最近、ブログの記事で良かった良かったが続いてるような記憶しか無いでもないので。いや、単に自分が東京にあまり絵を見に行かなくなったせいで飢えてるというのもある気はしますが・・・。


 と、以上。拙い感想を失礼しました。ていうか、こういう時の現代美術が現役であるが故に漂う議論合戦みたいなのが若干こわいというか、どうしてもエクスキューズつけたくなってしまうような所が現代美術から一般人を遠ざける理由の一つだろうなーというのも思わなくもないですが、絵は素直に楽しめると思います(と言いつつ、まわりの感想を聴くとそうでもなかったりする事が多いのが現代美術のアレな所ですが・・・)。



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館林美術館「南桂子展」 17:12
 
 新年一発目の展覧会は、館林美術館の南桂子展に行ってきました。すごい期待してたのですけど、期待通り、というか、予想以上にすごい良かったです。これは近隣の方は必見でしょう!!


 南桂子さんの絵は、館林美術館も多く所蔵してるようなので、今までも何枚も見てきましたけど、こうやって体系的に見ると実力半端ないなっていうか、一見しただけでワールドクラスな感じがしたので、すごいなと。こんなにすごい作家だとは思ってなかったので、見て一発、今まで注目せずにすいませんという感じです。


 全体の印象としては、先ず絵が軽やかだなという感じがします。それでいて、芯があるというか、このへんは浜口陽三さんという適切なお師匠さんと出会えたのも大きいのでしょう。


 驚嘆すべきは、その画業のはじまりの遅さです。今回の展覧会でも展示は、50年代からはじまるのですが、生まれたのは1911年。つまり、30代後半ぐらいから画業が始まってる感じで、このへんは30歳ぐらいから本格的にイラストをはじめた自分にはビビッドに響くところではありました。そういう事もあるんだなというか、それでこんなにワールドクラスな作家になれるんだなというような感じで勝手に勇気が出たり。


 とはいえ、おそらくその画業の遅さのせいで、自分に自信を持ってる状態で絵の道を歩む事が出来たが故に、こうした独自の画風を進められた部分もあるのかなと。


 というのも、最初の油彩こそ、ちょっとマチスっぽいかなとか、そういう影響も感じさせますが、全体的に西洋の美術の流れから来る日本独特の重みみたいなのが無いなーと思ったので、そういう所は、日本の女性作家の軽やかさみたいなのも歴史上、ぽつぽつ見られるような所ではあるなーと思いました。昨今でいえば、タカノ綾さんのような存在にも似た所を感じていたり。絵も方法論も全然ちがいますが。


 全体的にも、割りと自分はいままでイラストレーションの作家という認識でいて、実際、イラストの仕事も多いのですけど、こうやって生の原画を見ると原画の方がずっと良かったので、そのへんはイラストレーターのポジションとは随分違うのかな?という印象は大きく受けて、かなりこだわりのある絵だなーという感じは強いです。やはり、美術館が収蔵するような作品ではあるなーと。


 もちろん、絵自体は、現代の日本のイラストレーションにも多大な影響を与えたのか、単純に同期してるのか、いわゆる、下北的な流れというか、北欧風のイラストの流れにも通ずる所があると思いますけど。


 特に色味的には現代でも充分、通用するモダンさがあるかなと思うのですが、というか、そうそう。特に驚いたのは、やはり、その絵のモダンさでした。ちょっと、そのへんはずば抜けてるんじゃないかと思ったし。油彩も良かったですし。天性のものもあるような気もします。


 いずれにせよ、線の鋭さというか、自由さというか、一つ一つの線がすごいソリッドで良くて、見るとうっとりするような絵が満載の展覧会でした。その上で、自分の好みでいえば、版画よりもインクと紙のものの方が良いなーと思った面もあり、やはり、生原稿の迫力というのはあるようにも思います。


 しかし、今回は図録も買いましたが、やはり、美術の感動は図録では再現できないのが難しい所ではありますね。(今日やってた解説でもポスターの色もなかなか出なくて苦労したとおっしゃられてましたが)



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館林美術館「自然と人間」 16:23
 
 いま描いてる絵の参考になるかと思い、気晴らしに館林美術館に行って来ました。「自然と人間」。


 日本の近代洋画の展覧会で、時代を追って展示する感じの展覧会ですが、明治初期ぐらいからですけど、ザ・画壇!って感じの絵で、今の市井の洋画のムーヴメントとそんなに変わってない気もしました。ある種、完成されてるのかなと。


 これは黒田清輝さんの上野の展示を見る時にいつも思うのですが、このへんの洋画的感覚というのは日本人に根強く、ある種の演歌的な世界観に近いとは思いますが、廃れずに残るんじゃないかなーという感じもしないでもないです。むしろ、こういう感じでこぶしを効かせて、これが日本の絵です!とやった方がスムーズな気はしています。


 この時期の画家は、かなり海外に行って勉強していたというのも示唆的でした。情報が少ないので、海外には行かざるを得なかったのでしょうが、そこまでして獲得すべき技法というのを洋画に見いだした貪欲さみたいなのは、どういうんかなー?という事は思います。たかが絵と言っても、当時は今以上に公権力と結びついてたり、上流階級と結びついてた感じも何となくあるようには思いますというか、何か強烈なリターンでもあったのでしょうか?というような執念を絵の中に感じないでもないのです。しかし、それ故に遊びが感じられない気もします。


 今日の展示を見ても、額装や展示方法の影響もありますが、館林美術館は割りと近代的な内装であるにも関わらず、絵を飾るだけである種の帝国的な雰囲気と申しますか、明治的な洋館の佇まいと申しますか、ハイソサイエティーの香りが漂っていて、凄いなと思いました。ものすごくカッチリして、襟を正す感じで、そして、そこに対して、憧れる人は憧れ続けるのではないかと。正装の世界という感じです。


 しかし、絵がそういう世界に取り込まれた事で、のちの(のちじゃないか?)ARTと称されるような動き、割に自由を追うような動き、と同期していかない面もあったように思います。


 このへん、個人的には、やはり、洋画を追う中で、むしろ時代が経るにつれて、洋画との同期率が高くなるというか、洋画そのものじゃない事を洋画に先駆けようと洋画の後追いでやる事に対して逆に痛々しい感覚が見え隠れするような感じはしないでもなかったです。


 特に、やはり、日本の絵は後追いであるが故の仕方なさなのか、堅苦しいというか、真面目な感じのものが多いように感じて、外し方が、ううむ。と思う感じはしないでもないです。もちろん、これは、そんなに腐る程、見て言ってるわけではないので、フィーリングで言ってますが。


 これは国民性といえば国民性なんでしょうが、より広くは批評の有無、或いは、マーケットの有無にも関与する所だろうと思いますので、どういうものが評価されるのか?といった時に模倣的な事(西洋)こそが正解だというような、ある種の苦しさは何となく感じてしまいます。


 無論、そういう先達の営為があってこそ、日本の文化史が出来て来て、それ相応に独自の絵画観、評価軸が日本にも出来て来たのだとは思いますが、それが良いのかどうかが微妙です。現実問題として、別に今も日本の絵がほとんど世界に通用してない状況を見ると、状況は大して変わってないのかもしれませんし。日本の絵を日本の絵として日本人が評価してしまうと、それは洋画ではないんでしょう。


 結局のところ、藤田嗣治さんのような存在が、ぽ〜んと評価されない世界というのもいかばかりかな?とは思います。そういう評価軸を得るには海外に評価されないといけないけど、海外の評価は海外のものだから海外の文化です。日本人が描いても。という構造。


 このへんは、絵のみならず、ロックでもヒップホップでもそうですが、輸入もの文化を輸入する側がどう扱ったらいいかは、やはり難しい所を感じないでもないです。こちらサイドでいえば、欧米に日本のアニメファンが増えようと、欧米の人が創った日本のアニメ的なイラストとかを見ると、う〜ん。どうなんだ?というような面が無きにしもあらずという所と近いのでしょう。最近は、そんなにヘンでもないという所まで含めて。情報環境の差は、やはり、絶大な力を持っているように思います。


 あと、個人的に、岸田劉生さんの名前がキャプションに出て来るのに絵が無かったのが、ちと残念でした。日本の絵の評価は、やはり、日本画の方に優先したくなる感もありますが、それも後追いの評価であり、難しい所です。


 なんだかヘンな感想になってしまいました。日本の近代洋画というのは本当に見方が難しいなーと思いました。勉強しないと・・・。




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藤牧義夫展 17:20
 
 館林美術館が昨日から新しい展示になったので、早速、行って来ました。スネークセンターイベントもあるので行ける時に行っておこうという感じで・・・(ちなみに、美術館の方にスネークセンターイベントのチラシを預けてきたので、置いてくれてればありますので是非)


 内容ですが、版画の方は時代の流れとかと合わせて見ないとよく分からない点も多いなぁと感じたのですが、白描絵巻の展示はすごいよかったです。展示の仕方もよかったですし。内容も圧巻の内容かと。


 あと、これ、実物だけでなく、プロジェクターの大きな画面でスクロールしながら流していて、そちらもよかったです。今日は、このあとイラスト教室があったのでじっくり全部は見られませんでしたが、時間のある時にゆったり全編見ても面白いだろうなぁと思いました。


 かなり良い展覧会でした。


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館林美術館「コレクションの10年」 14:34
 
 昨日からはじまった館林美術館の「コレクションの10年」見てきました。


 所蔵作品という事であまり期待してなかった面はありますが、思いがけず、かなり面白かったです。特にカレル・アペルのとか、ジュゴンとか、鳥のオブジェのあるあたりのは、一際、おもしろかったような。ていうか、このへんの作品は見た記憶が無いかも。


 あと、ポンポンの人間の頭像がよかったというか、石膏像が全般的に自分の好みですげーなーと思いました。


 他にも面白い作品が多くて、意外と良い作品が収蔵してあるので楽しめました。自分の好きなキスリングや香月泰男さんの作品もあるし。展示方法もよくて、かなり楽しめたので、またあとで行きたいと思います。


 ぶっちゃけ、館林美術館自体は今かなりきびしいんだと思いますけど、何とか10年続いてるので、もう10年、20年と続けて頂ければとかように思っております。


 おそらくこの先、収蔵作品はそんなに増えないと思うんですが、やっぱり、自分みたいな人間にとっては地域に美術館があるのと無いのとでは全然ちがいますので、地域密着で堅実な運営をよろしくおねがいします。


 ていうか、いま現在、ピカソやデュフィをふらっと見に行ける状態にあるわけなのであって、それ自体が街の美術家にとっては重要でしょうから、それは有り難いなーと。例えば、地方と都市ならず、欧米と日本とかも、意外とそういう所で差がついてると自分は思っているので。少しでもそこが解消されるなら解消された方が良いのではないかと。税金との兼ね合いはもちろんありますが・・・。


 ちなみに、展示の最後にこれまでの歩み的な写真が飾られてますが、そこに自分(ナガモト)とはっしーが映ってましたので、よかったら探してみて下さい。つっても、顔知らない人は探せないと思いますが・・・。


 あ、でも、今日、イラスト学校のチラシを美術館に渡してきたので、チラシ置き場に置いてもらえてれば、そちらに自分の写真が載っておりますので、是非是非チェックしてみてください。って、いや、それはチェックしなくてもいいか・・・


 ちなみに、たたらで場所探ししたのも、近くに美術館があるからというのも理由なのでした。生徒が集ったら、たまにオリエンテーリングとか写生大会とかもしようかなーと。(まだ願望ですが)




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